別府の鉄輪温泉は「地獄」という名の「天国」

大分県別府の鉄輪温泉の地獄蒸し Blog
温泉の蒸気で食材を蒸して食べる地獄蒸し

マレーシアから一時帰国して、日本国内で“漂流”中。まっさきに訪れたのは、大分県の鉄輪(かんなわ)温泉。晩秋~冬の時期の日本の温泉は海外に住む日本人がもっとも恋しくなる場所と言っても良いかもしれませんが、特にこの鉄輪温泉は、多種多様な温泉を回る「地獄巡り」はもちろん、温泉の蒸気で様々な食材を蒸して食べる「地獄蒸し」が堪能できるなど「the 温泉」的な場所です。

「地獄」三昧を味わえる

海地獄、ワニ地獄、白池地獄、血の池地獄などユニークな温泉を見学する「地獄巡り」は実はかなり以前に体験したことがあるため、今回の滞在(4泊)では、温泉に入ることと「地獄蒸し」を食べることに集中。実を言うと、鉄輪温泉にある旅館はいずれも「地獄蒸し」設備を有していると勘違いして予約をし、それを楽しみにして来たため、チェックイン時に「ウチでは地獄蒸しはやっていません」と教わり少々落胆(ただし、小さい旅館ながら露天風呂を含め3つの風呂が24時間入れるというとても良いところでした)。
しかし、周辺に「地獄蒸し」体験が出来るレストラン、食堂が複数あることがわかり、一安心。初日は近所のスーパーで地元産のおかずを買い込んで夕食(午後5時前から半額セールが展開されるというとてもありがたいスーパー)。

非常に強い蒸気で食材が一気に蒸し上がる

そして2日目は早速、「地獄蒸し工房 」に入店した。この「地獄蒸し」というのは、簡単に言えば、食材を自分で選び、温泉の蒸気を利用した蒸し釜にそれらを入れて(食材に合った蒸し時間を計って)蒸し上げる、というもの。「地獄蒸し工房 」では、券売機で食材セットを選び(海鮮もの中心だったり、野菜中心のものだったり様々な組み合わせのメニューあり)、それらが入ったザルを蒸し釜に持っていくと、お店の方がやり方や時間を教えてくれる。あとは習ったとおり厚手の手袋をつけて、食材を釜に投入。蓋をして時間になったら取り出すだけ。手順は非常に簡単だが、蒸気の温度がとても高いため、十分な注意が必要。また、食材によって蒸し時間が異なるので、都度、取り出し作業が必要になる。蒸気の勢いがすごいためか、蒸し上がるのもかなり早い。
蒸し上がった料理は、ホクホクして味が濃い(気がする)。煮物と異なり、食材の栄養分が流れ出すことがないというありがたさ。

外国人にも人気の地獄蒸し工房鉄輪
高温の蒸気で蒸し料理を作れる蒸し釜
一気に蒸し上がった野菜は味が濃い

足湯をしながら蒸しピザを食す

この“成功体験”に味をしめ、翌日は別の食堂でも「地獄蒸し」を体験してみようと「地熱観光ラボ 縁間」へ。ここの特徴は、食事をしながら「足湯」ができるように各テーブルの周りに溝があって温泉が流れていることと、変わり種のメニューとしてピザがあること。当然ながら、蒸しピザにチャレンジ。既に体得した要領でこれらの食材を蒸し上げた。ピザはふわっとした仕上がりとなり、これはこれで美味しかった。

高温で蒸し上がった色とりどりの野菜
地獄蒸しで蒸したピザはふんわり食感
食事をしながら足湯を楽しめる設計

街そのものが湯治場

鉄輪温泉のすごいところは、旅館の温泉以外にも、街中に100円で入れる銭湯が複数あったり、無料の足湯(足を蒸すようにして入る場所もある)があること。街自体が湯治場なのである。

    100円で入れる温泉銭湯が複数在る
     無料で蒸気による足湯を楽しめる場所も
鉄輪温泉の重要文化財である旧富士屋旅館

古くて味わいのある建物が街のあちこちにあるので、それらをブラブラと見て歩くのは楽しい。温泉街のひなびた味わいだけでなく、おしゃれなカフェもある。なかでも「富士屋ホテル」は1899年に建てられて旧富士屋旅館の外観を残している有形文化財で、中のカフェは宿泊客でなくてもおいしいスイーツを楽しめる。

   富士屋ホテル内のカフェ
   富士屋ホテルのスイーツ
  やはり温泉場のカフェには抹茶

薬草の上に寝る「蒸し湯」や、自分で自分を砂に埋める「セルフ砂湯」なども

さらに珍しい温泉を楽しもうと別府市営の「鉄輪むし湯」へ。約8畳ほどの石室に腰をかがめて入ると、温泉で熱せられた床の上には石菖(せきしょう)という薬草が敷きつめられていて、そこに横たわって蒸気で8分~10分ほど身体を蒸す仕組み(おばちゃんがタイマーで時間を計っていてくれる。基本は8分なのだが10分まで延ばすことができる)。簡単に言ってしまえば、昔のサウナみたいなものだけど、清流沿いにしか群生しないという石菖は独特の香りがして、その香りに包まれながら寝るだけで健康になる気がしてくる。

そして最終日には、「ひょうたん湯」へ。砂風呂(自分で砂を掘って砂をかけるセルフ砂風呂)や温泉の“滝”に打たれる施設、そして(当然ながら)露天風呂などもあるところで、気がついたら3時間近くを過ごしていました(温泉でのぼせたのか外観の写真を撮り忘れました。。」)。

鉄輪温泉の旅館を予約したときは「何もせずにぼーっと過ごす」ことを想定したものの、いざ着いてみるとやること満載で、4泊5日があっという間に過ぎ去ったのであった。

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