強面顔の街の掃除屋
ベリーズで良く見る鳥には、いくつかの種類のコンドルたち(コンドル科の鳥)が挙げられる。しかも一口に「コンドル」と言ってもベリーズには、ヒメコンドル(Turkey Vulture)、キガシラコンドル(lesser yellow-headed vulture)、クロコンドル(Black vulture)、トキイロコンドル(King Vulture)がいる。なお、「コンドルは飛んでいく」で有名な南米アンデス地方にいるコンドルは、ベリーズには生息していない。



これらのコンドルのうち自分が一番よく見かけたのは、おそらくヒメコンドル。頭(と顔)が赤いのが特徴である(他にもいくつか特徴はあるが)。ベリーズではキガシラコンドルもクロコンドルも、空をよく見上げていればほぼ日常的と言っていいぐらい、かなりの頻度で見ることができる。

一方、この4種類の中で最大で姿も美しいトキイロコンドルは、ベリーズの動物の保護や教育施設を兼ねた動物園「The Belize Zoo and Tropical Education Center 」で見ただけであり(左)、それ以外のところではついに出会えなかった。
※Wikipediaによると、コンドル科の大きさの順で言うと、南米の「コンドル」が最も大きく、次にカリフォルニアコンドル→(以下はベリーズにいる)トキイロコンドル(体長は67-81cm)。それより小さいのがヒメコンドル、キガシラコンドル、クロコンドル。これらの各コンドルについてWikipediaに大きさの説明も出てたが、体長に幅があり比較は難しい(ヒメコンドルにいたっては複数種いるようです。。)。
街の清掃をしてくれる有り難い存在
コンドルたちは一般的には腐肉を食べる。なにしろベリーズでは、山の中や森の中、そして野原だけでなく、道路でも動物の死骸がよく横たわっている。街中でも、イグアナや鳩などが(もちろん犬、ネコも)車にひかれてぺしゃんこになっている。しかし、道路にいつまでも動物の死骸が残されていることはない。コンドルが掃除をしてくれているのだ。
腐肉を食べることから、あまり良いイメージを持たれていないかもしれないコンドルたちだが、実は生物分解というか、街の清掃にも貢献している有り難い存在である(とはいえ、強面顔のキガシラコンドルがベリーズシティの街角でイグアナの腐肉をむさぼっているのを見たときは、ちょっとビビりました)。



はるか上空から腐肉の匂いをキャッチ

ベリーズでは沿岸地域でも内陸部でもコンドルが上空を悠々と飛んでいる姿を見ることは多いが、これは、これらの死骸を上空を舞いながら探しているのだろう。上昇気流に乗った匂いで動物の死骸を検知することもできるという。驚くべき嗅覚の持ち主のようなのだ。そして、その鼻を見ると、まるで空洞のようになっているので、いったいどういう仕組みになっているのかと不思議に思う。
孤高、そしてどこか可愛らしさも
ヒメコンドルやキガシラコンドルは、自分が住んでいたアパートの駐車場脇の椰子の木のところにも時々やってきていて、茎の繊維部分かなにかを一心不乱に美味しそうに食べていた。その姿は、強面の顔に(本来の)隠された、どこか可愛らしさも感じさせる。
コンドルというとなんとなく孤高のイメージがあるが、実際には3、4羽がまとまって木に止まったり行動したりしているときもある。山中ではなく意外にも街中でもよく見られたり、可愛らしい一面もあったり等々、ベリーズで実際の生態を知り、自分が持っていたイメージがかなり変った。



