野鳥天国・中米ベリーズの鳥たち(9) オオツリスドリ(Montezuma Oropendola)

釣り鐘のようにぶらさがった巣を作るオオツリスドリ Nature
釣り鐘な巣を作るオオツリスドリ

アステカ帝国の皇帝の名を冠した鳥

とにかく名前からしてインパクトがある。英名「Montezuma Oropendola」のMontezumaとは、アステカ帝国皇帝のモクテスマ2世のこと。エルナン・コルテス率いるスペイン勢によるアステカ帝国征服時の悲劇の皇帝である。なぜ、この名前がつけられたのかよくわからないが、「Grokipedia」というウエブサイトによると、フランスの自然学者が命名したとのこと。メキシコ~パナマにかけての中米を生息地にした鳥であることから、かつて中米最大の帝国であったアステカと関連付けてその代表的な皇帝の名を冠したのだろうか。そして、Oropendolaの「Oro」はスペイン語の金。翼や羽根を意味するラテン語由来の言葉らしい。要するに、「金(色)の羽」ということになる。よって、無理矢理解釈すると、「金の羽根を持ったモクテスマ皇帝」とでもなろうか。。

青空を背に黄金に輝く尾羽

自分が最初にこの鳥を見たのは、ベリーズにおけるマヤ文明最大級のピラミッド「カラコル」遺跡に行った時のこと。ピラミッドを見学した帰り道に澄み切った真っ青な空をオオツリスドリが横切っていったのだが、黄色い尾羽が日光を透過させながら輝いていた(反射するというより透過)。その時は望遠レンズをもっておらず、また、ツアーで動いていたためにじっくり観察することはできず、もちろん、尾羽を輝かせて飛ぶ姿を写真に撮ることはできなかった(その後も何度か別の場所でオオツリスドリを見たことがあるが、結局思うような写真を撮ることはできなかったので、そもそも自分の写真の腕の問題。。)。

釣り鐘のような巣と変った鳴き声が特徴

オオツリスドリは「キュルキュルキュル」というような不思議な鳴き声でも知られている。またその和名のとおり、木の枝から釣り鐘のようにぶらさがった巣を作る。いろいろと変なところ?はあるが、中米カリブ海沿岸諸国の森林地帯ではそこそこよく見られる。ただ、なぜか、(あくまでも自分の場合ではあるが)ベリーズのカラコルやグアテマラのティカルなどマヤの遺跡でまとまった数を見た(アステカの遺跡ではない)。それらの遺跡の周辺が密林地域なので、オオツリスドリがピラミッド好きなわけではなく、たまたま生息環境として適していただけだろうが、命名の妙を感じる。

  グアテマラのティカル遺跡にも生息
     釣り鐘のような巣を作る

輝く尾羽を撮るのであれば晴れ渡った日に

遺跡、そして神々しいまでの輝き。まさに、Montezuma Oropendolaという名がぴったり。なお、せっかくこの鳥を観察したり、写真を撮ったりするのであれば、ぜひ、晴れ渡った日の太陽が高く上がっている時間帯がお勧め。

※話は逸れるが、メキシコに住んでいたとき「Venganza de Montezuma」(モクテスマ皇帝の復讐)という言葉を何度か聞いた。これは、外国人がメキシコに来た際にお腹を壊すと(ひどい下痢になったりする)ことについて、「スペイン征服により殺害されたモクテスマ二世が、メキシコに来る外国人を呪って復讐しているのだ」と半ば笑いはなし的に使われていた。今はメキシコ中どこにいっても衛生状態はよくなり、そんな事態は起きていないかもしれないが、自分の場合はメキシコシティ某所の屋台で激安のタコスをたべまくって3日間、ひどい下痢に見舞われたことがあった(三十年ほど前のことです)。それはさておき、皇帝モクテスマ二世は、スペインによって征服されたアステカ帝国の象徴的存在である。

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