言わずと知れたベリーズの「国鳥」
ベリーズの「国鳥」であるサンショクキムネオオハシを2番目に紹介したい。英語の正式名称はKeel-billed Toucanであるが、地元の人は簡単にToucanと呼んでいる。このトゥカン、さすが国鳥に選定されるだけあって、色鮮やかでかつとても愛らしい表情と姿をしている。それゆえベリーズではTシャツやキーホルダー、ステッカーなどの土産物にも、そのデザインがよく使われている。
60歳代には馴染み深い「オオハシ」
日本でも1970年代の日立のカラーテレビの愛称「キドカラー」のプロモーション用マスコット「ポンパ君」が「オオハシ」に似ているので、現在の60歳代の以上の方はなんとなく馴染みがあるように感じるかもしれない。また、森永のチョコボールの「キョロちゃん」も、サンショクキムネオオハシの“親戚”である「オニオオハシ」らしい。


ベリーズではカヨ郡で多く見かける
この鳥はベリーズの広葉樹林全域、特に固い木が多い森に住んでいるのであるが、自分は海に面した(小さな)都市であるベリーズシティに住んでいたため、なかなかトゥカンに出会えなかった。一方、グアテマラの国境であるベリーズシティ西部のカヨ郡や中部のベルモパンに住んでいる人たちはかなりの頻度でトゥカンを見ており、さらには沿岸地帯であっても森林が多いスタンクリーク郡では見られている。
そんなことで、ベリーズに住んで1年以上も国鳥を見たことが無いまま過ぎ、忸怩たる思いというか、なんとなく居心地が悪いような気さえしていたのだが、9月のある日、カヨ郡のサンタエレナ市の小さなホテルに泊まっていたときに、その宿の庭の木に2羽止まっているのを見つけた(最初に知人が見つけて教えてくれた)。くりっとした目、バランスの悪い大きなクチバシ、そして黄緑と黄色と赤などからなるレインボーカラーの鮮やかさ。ベリーズのような亜熱帯~熱帯の濃い緑の木々によく映える。
身体のバランスが悪そうだが意外に機敏

これ以来、やはりカヨ郡内で何度かトゥカンに出会うことが出来た。大きなクチバシに小さな果物を挟んで美味しそうに食べていた。ただ完全な草食ではなく、あのクチバシでどうやって食べるのかわからないが、他の鳥の卵や、そして時折トカゲも捕食するとのこと。飛んでいる姿を見かけることもあった。クチバシが身体の半分近いサイズのためかなりバランスが悪そうに思えるが、意外に(いや、鳥だから当たり前だが)飛ぶスピードは速い。また、人の気配を察すると、さっと飛び立ってしまう。見かけの割には、結構機敏である。



ダミ声?を頼りに探そう
きょろりとした目、大きなクチバシ、鮮やかな色、なんとなく不格好な飛翔姿。すべてが愛らしい鳥だが、一方で鳴き声は「ギー、ギー」といった感じで(カエルの鳴き声に似ているとも言われる)、とても可愛らしいとは言いがたいが、それもまた愛嬌か。なお、サンショクキムネオオハシを探す際は、最初はこの鳴き声が聞こえれば、だいたいどのあたりにいるかがわかるので、あとは、こちらもキョロキョロしながらその方向の木々を見つつ静かに近づいていくと見つけることが出来る。




