野鳥天国・中米ベリーズの鳥たち(1) カッショクペリカン(Brown Pelican)

ベリーズの沿岸ではブラウンペリカンを日常的にみることができる Nature
ベリーズの沿岸ではブラウンペリカンを日常的にみることができる

人口約40万人という小さな国ゆえに、日本ではあまり知られていないベリーズ。実は“野鳥大国”である。北はメキシコ、西はグアテマラに接し、そして東側はカリブ海に面しているため海の鳥も山の鳥も多くみられ、日本の四国ほどの面積にも関わらず数百種類の野鳥が生息していると言われている。姿も鳴き声も習性も多種多様な鳥たちは、見飽きることがない。早朝や夕方、あるいは週末にちょっと遠出して写真を撮ることも楽しい。そうしたベリーズの野鳥たちを紹介したい。

大型でユニークな姿が強烈なインパクト

「ベリーズの鳥」と言えばサンショクキムネオオハシ(Keel-billed Toucan)を真っ先に挙げるべきかもしれないが、個人的な思いからまずブラウンペリカンを最初に紹介したい。ベリーズに住んでいたおおよそ2年の間に出会った印象深い鳥は数多くいて(というか全ての鳥にそれぞれ強いインパクトを受けた)、どんどん鳥の“沼”にはまってしまったのだが、ベリーズで最初に度肝を抜かれたのはブラウンペリカン。子供の頃に日本のどこかの動物園で見たことがあるような気がするのだが、檻の中でじっとしている姿では無く、まるでどこかに通勤しているかのように朝と夕方に大空を群れをなして悠々と飛翔したり、豪快に頭から海に垂直に突っ込み魚を捕ったりする姿をベリーズでは毎日のように目の当たりにできた。

しかもかなりの大型鳥でユニークな姿、表情をしているので、何羽ものペリカンを最初に至近距離で見たときの衝撃は大きかった。

毎日、持ち場に”出勤”

ブラウンペリカンは海鳥なので、生息域はベリーズの沿岸地域。ベリーズシティでは、日の出すぎに(主に)北の方から飛んで来て、夕暮れ時に(主に)北の方に帰って行く。寝床がどこかにあるはずなので一度は見に行ってみたかったけれど、見つけられなかった(たぶん離島)。

    ”早朝出勤”してくるカッショクペリカン
      朝焼けの大空を飛ぶカッショクペリカン
隊列を組んで飛ぶカッショクペリカン

日中は昼寝と大欠伸

たいていの場合、朝と夕方に魚を捕っていて、それ以外の時間帯は、桟橋など思い思いの場所でのんびりと昼寝をしているか、羽づくろいをしている。長くて大きいクチバシを空に向けるようにして大欠伸をしていることもよくある(欠伸ではないのかもしれないが、欠伸しているようにしか見えない)。

魚を捕るときは海に垂直に飛び込む

漁の方法はなかなか豪快。いったん高く飛び上がり、クチバシから垂直に海に飛び込む。おそらくそうした方が、より抵抗が少なく潜れるからだろう。そして巨大な袋のようなクチバシ?に海水ごと魚を飲み込む。

魚を捕るときは空から海に垂直飛び込み

ペリカンの頭の上に乗るカモメ

この動きの時に魚が海面に飛び出すのだろうか、それを狙ってカモメがペリカンの後をぴったりとくっついて飛んでいることも多い。時にはずうずうしくもペリカンの頭の上に乗っている。

カモメはペリカンのおこぼれを狙う
ちゃっかりペリカンの上に乗っかるカモメもいる

ベリーズシティでは、海岸だけで無く、市内を流れるホールオーバー?川の河口近くのスイングブリッジ周辺でペリカンが魚採りをしていることもあれば、少し上流にあるフィッシュマーケットや露店市近くの水路で、捌いた魚のおこぼれを狙って何羽も待機していることもある。

”帰宅”前に一仕事。魚を捕るために海への突入を繰り返す
夕日を浴びながらその日最後の魚採りをため海への垂直飛び込みを繰り返す

ベリーズのペリカンシーズンは1月~5月

ベリーズシティで一年中見られるわけではなく、12月、1月ごろから数が増え6月頃にはほとんど姿をみかけなくなる。また、幼鳥の時は灰色がかった茶色だが、3歳から成鳥となり頭の色も白と黄色に変る。大人と子供で(おそらく親子)一緒に飛んでいる時もあれば、何羽もの群れで飛んでいたり、あるいは単独で飛翔していることもある。

面白い顔をした面々のグループを主人公にした「ハイスクール奇面組」という漫画があったが、ペリカンはまさに鳥界における“奇面組”(あくまでも人間側から見たイメージであるが)。その奇妙な顔と姿、羽を広げたときの大きさと迫力、豪快な漁、朝日や夕日を浴びながら会場を悠々と飛ぶ姿など、個人的にはベリーズにいる数多い鳥の中でも最も印象深い。

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